予防歯科

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予防歯科について

『予防歯科』という言葉を聞かれたことがあるでしょうか。

当院では治療をするより大切なことだと考えています。予防がきちんとできれば治療をしなくても済みますし、一度治療した歯も長持ちさせることができます。綺麗な天然の歯でもむし歯、歯周病が予防できていない環境に対して治療し長持ちするでしょうか。近年治療は非常に精密で、良い材料を使用できますが人工物であることに変わりはありません。自分の歯でも悪くなるところに人工物を入れるとなると、環境を改善し、悪くならないようにしていく必要があります。

そもそも一番良いのはむし歯、歯周病にならないように綺麗な歯を保つことです。一度虫歯になってしまうと、そこから虫歯が再発し、歯科治療は歯を削るしかないのでだんだんとご自身の歯が小さくなり、割れて抜歯へ、と進んでいくと言われています。1回目のむし歯から平均して18年経つと抜歯に至っているという報告もあります。むし歯治療を行うにしても再発しにくい環境で、材料を使用する事が望まれます。『歯科修復物の使用年数に関する疫学調査 森田学:口腔衛生学会雑誌 1995 年 45 巻 5 号 p. 788-793』

みなさん、一日何回歯磨きしているでしょうか。1回ですか?2回?昼も磨いている!という方は非常に素晴らしい意識だと思います。科学的な根拠からは最低1日2回歯磨きしましょうと言われています。

むし歯の経験はあるでしょうか。13歳で90%以上の方がむし歯を経験すると言われています。

また、生活習慣病ともいわれている歯周病に関しては55-64歳で82.5%が歯周病と言われています。『厚生労働省 歯の健康』

どうしてきちんと歯磨きしているのに、13歳で90%以上ががむし歯に、55-64歳で80%以上が歯周病になっているのでしょうか。歯磨きの仕方、フロスの通し方を聞かれたことがありますか?せっかく回数をきちんとしてもらっていてもやり方があまり良くないともったいないので、せっかくされるのであればきちんとしたやり方を聞いていただき効率よくブラッシングして頂きたいです。

むし歯の予防に関しては①シュガーコントロールと②歯磨き、③フッ素の使用が基本になります。

甘いものをあまり摂らないと思われていても意外と糖分の含まれている食品、飲料もあったりします。例えば缶コーヒーのブラックは無糖と表記されていますが、砂糖が入っています。このようなことは1例ですが、こちらからお伝えしないと、患者様が元々ご存じでというのはなかなかないと思います。

むし歯の予防に効果があるのはフッ素だと言われています。ブラッシングももちろんですが、フッ素が一番大切です。ここまではご存じの方も多いかと思いますが、フッ素の濃度を確認して歯磨き粉を購入されているでしょうか。

現在日本で認可が下りているフッ素濃度は1500ppmまで、購入できる歯磨き粉に入っているのは1450ppmが最大濃度だと思います。購入価格がそれ程高くなくても高濃度フッ素が入っている歯磨き粉もありますので確認して頂けると良いかと思います。

当院での予防に関しては、まずはブラッシングの指導、むし歯、歯周病に関して知って頂くこと、患者様ご自身が持たれている現状のむし歯、歯周病リスク、今後口腔内がどのようになっていくかを説明、共有させていただきます。そのうえで俗に言う、歯石取りなど歯周病の治療を行うという風に現在は予定しておりす。元々トラブルの原因はむし歯、歯周病にしてもばい菌のコントロールができていないことなので、まずはご自身でできるだけばい菌をコントロールできるようにしていただけるように考えております。

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