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上顎奥歯のインプラント治療 サイナスリフト症例

ありがたい事に私は同年代の歯科医師の中では勤務医にもかかわらず多くのインプラント症例を担当させていただいております。難しい症例にもアプローチさせていただいており今回紹介させていただく方もサイナスリフトと呼ばれる、奥歯の骨造成、骨がないところにインプラントを入れるための骨を増やす処置を行ってインプラントの埋入を行いました。

友人の勤務する医院でもインプラント治療はしていないクリニックも多くあり、さらに骨を作ってとなるとしていないクリニックも多くあるかと思います。

しかし、インプラント治療という選択肢が無くなるとブリッジ、義歯では歯を失った部分の周囲の歯の寿命を縮めてしまうことが多くなってしまいます。

そうなると5年後にはさらに複雑な治療計画となり、治療期間や治療にかかる費用が大きくなることが多いです。

歯科医師側としてもできるだけシンプルな治療プランで喜んでいただけた方がありがたいです。

 

上顎の奥歯の奥側には上顎洞と呼ばれる副鼻腔の一部が非常に近接していることが多いです。蓄膿と呼ばれる状態のときに膿が溜まるところです。ですので、歯の感染が原因で蓄膿になることもあります。歯性上顎洞と呼ばれます。

そのような元々の構造から上顎の奥歯にインプラント治療を行う場合はサイナスリフトと呼ばれる骨造成が必要な事が多くあります。今回紹介させていただく方は50代の女性の方です。

処置前後で見ると技工士がきれいな歯を作ってくれ患者様にも喜んでいただけました。

レントゲンでも分かりにくいですが、このようにインプラント周囲に骨を作る処置とインプラントの埋入を同時に行っています。

サイナスリフトを行う際はインプラント入れるための骨の穴の4mm程度の所から特殊な器具を使用して上顎洞内の粘膜を押し上げています。

歯茎の側面を大きく切開して骨を削って上顎洞を見ていく方法(ラテラルアプローチ)もありますが切開が大きくなることで術後の腫れ、痛みが大きくなってしまいます。

私が多くしている方法はクレスタルアプローチと呼ばれ狭い穴から器具を通すため術者の難易度は上がりますが患者様負担を優先し、可能な場合はクレスタルアプローチでインプラント周囲に余分な切開を加えずに行っています。

また、骨造成とインプラント埋入を2回に分けて行う場合もありますが同時にする事で外科処置が1回で済むので、こちらも患者様負担を優先し極力1回で同時に行うように心がけています。

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