咬むと痛い！ご経験はないでしょうか。

この歯のように歯の根の先が感染によって炎症を起こしているかもしれません。

根管治療は歯を残していくために必要な治療になりますが日本で良く行われている健康保険による治療による成功率を治療前にお聞きになられたことがあるでしょうか。
歯の種類にもよりますが健康保険による根管治療の治癒率は30-40%くらいだとも言われています。
そのパーセンテージに賭ける治療がその歯にとってメリットになるかどうか考えないといけません。

その可能性に賭けて治療をした場合
前回の処置よりも状況が改善できる可能性が高い場合は治療を進めても良いと思います。
しかし、失敗率の高い治療法になる場合はそれを上まわるメリットが無いと悪い場合は抜歯につながる可能性があるため
何の根拠も根管治療を繰り返すことは避けなければいけないと考えています。

今回の場合は前回の治療より歯の内部の細菌数を減らすことができる状況と判断して根管治療をさせて頂きました。
前回の治療ではラバーダムを使用しておらず、
レントゲンからは根の先まで消毒できていなさそうであったためです。

根管治療は歯の内部を削りながら行うため、繰り返す事によって歯の内部が薄くなってしまいます。
それにより歯が割れて抜歯となることが多くなってしまいます。

ですので最初の治療で再治療をする必要が無いようにしておく必要があります。

当院では精密な根管治療のためマイクロスコープを導入、
またラバーダムの使用をします。

是非歯を残すための治療でしたらご相談いただければと思います。

治療に際してはどんな治療も同じですがなぜそうなっているのか？を考えてその原因を解決しなければいけません。

今回であれば歯の内部の細菌を可能な限り減らし、歯の内部で細菌が繁殖する隙間をなくさなければいけません。

そこまできちんとできればあとは治癒を祈るのみです。今後もレントゲン、口腔内でトラブルが出てこないか経過観察していきます。

今回の患者様の主訴：咬むと痛い。

診断名：根尖性歯周炎

治療内容：精密再根管治療

治療費：精密再根管治療　大臼歯　9万円

治療期間：3回　各60分程度

治療リスク：根尖病変の再発、歯根破折、術後の疼痛(通常長くても1週間程度で改善します。)