根管治療

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ラバーダム、マイクロスコープを使用した根管治療

当院ではマイクロスコープ、ラバーダムを使用した根管治療を推奨しております。

ラバーダムを使用した根管治療(接着修復時にも使いますが。)を受けた事がある方がいらっしゃるでしょうか。

ラバーダム使用時の口腔内の写真です。根管治療においてはラバーダムを使用しないメリットはないと思っています。嘔吐反射が強くつけれない場合は別ですが。しかし、保険適応の治療内でラバーダムを使用する事はほとんどないと思います。

当院では使用するように考えています。過去には保険点数がラバーダムに認められていたようですが、現在では廃止されており保険適応ではないような状態です。

しかし、元々根管治療が必要になった原因は何でしょうか。多くの場合はむし歯が原因だと思います。

では、むし歯の原因は何でしょうか。唾液の中のむし歯菌です。

根管治療は歯の根っこの中の神経の管をお掃除する事がメインイベントになります。

徹底的にきれいにしていてもそこに唾液が入ってくればきれいにする意味はあるのでしょうか。疑問に思います。

また、根管治療の場合のきれいにする対象は細菌です。細菌をできるだけ少なくするためにハイターのような成分の洗浄液を使うことがスタンダードです。洗浄液が口腔内に漏れると危険です。細菌に効果があるものは細胞にも効いてしまいます。おそらくやけどのような状態になるでしょう。

そういった理由から当院での根管治療はラバーダムを装着します。

ラバーダムを使用したマイクロスコープ下での根管治療

また、根管は非常に小さいため裸眼では何個根管があるのか、どこにあるのかあまりきちんと見えないです。

そのためCTで何本根管があるのか予め確認し、その上でマイクロスコープを使用して実際に処置を進めていきます。

実際、根管治療後に細菌感染が再発している歯で未処置の根管を見ることも多くあります。

マイクロスコープや少なくとも拡大鏡と呼ばれる歯科用ルーペを用いないと見えないと思います。

しかし、マイクロスコープは購入には300-1000万円程度、ルーペも物によりますが一流のものであれば4.50万円程度は必要になります。

そのため健康保険の診療をメインにしている場合は使用しない先生の話も伺います。健康保険にはそこまでをカバーする事を前提とされていないためそのような結果になることも多くあります。

しかし、大きく拡大して根管治療に臨むことで目で見ながら掃除ができます。目で見えないところえを手探りで掃除するのとでは結果に大きく差が出ることは明らかです。

根管内の洗浄後にMTAセメントと呼ばれる材料で根管内を封鎖しています。とても小さい根管のさらに小さい奥からセメントを敷き詰めていきます。これはマイクロスコープを使用していないと完全に手探りになってしまい、非常に困難になります。

そのようなことから、マイクロスコープも私の診療では欠かせない道具となってしまいました。

導入に費用が掛かることから開院時に導入しない場合もあるようですが、ない状態で診療をしたことが無いのでその考えには至りませんでした。

根管治療は難易度の高い処置になりますが、その分こだわりももって治療に臨んでいます。

ぜひお困りの場合はお問い合わせいただければと思います。

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